セラピスト向け

行為との関係 動作の構築レベルを参考に臨床に活用しよう

こんにちは!現在、花粉症真っ只中のtaiです。。。今年は、去年よりも多いとのことですが、本当にそうでした(笑)

同じ花粉症の方はどうにか花粉症に負けずに頑張っていきましょう!

さて、今回もそんな冨田先生らが執筆された臨床動作分析より

ベルンシュタインの運動スキルの獲得を4段階に階層化したモデルに関して、概説します。

(私見も入っていますので是非、気になる方は本書をお取りください)

これは、下図のように行為を頂点に、行為を行うためにはそれぞれ土台となる筋緊張⇒基本動作⇒動作が背景にあることが重要であると示しています。

図:ベルンシュタインの示す人類が獲得した動作構築(協調)の4段階 臨床動作分析より引用

それぞれ下から見ていくと

A:筋緊張

一番のベースとなる部分で、体幹と頸部の動的平衡を保証し、不随意的に姿勢を安定させることが大切となります。例えば、立位で重力下において体幹が伸展し抗重力伸展活動が可能になっていることをいい、体幹が前傾し重力に負けているようでは、その上の基本動作も行いづらく困難な状態になってしまいます。一番の土台となる低次な部分ですが、臨床においてもアプローチするのがすごく大切で難しい箇所だと考えています。

B:基本動作のレベル

このレベルでは、寝返りや起き上がり、歩行などの基本動作があたり、筋と関節をリンクさせた共同運動や協調(シナジー)が必要となります。レベルBでは、身体を移動して周囲の情報を得る為に感覚器官(視覚や聴覚等)の協調もいっそう重要となってきます。(レベルAでも重力に抗じて周囲の情報を得るために感覚器官を用いますがBでは移動を伴うため更に高度となります!)

C:動作(空間)レベル

このレベルでは、食事のスプーンの操作や更衣の際のズボンに足を通す動作、キャッチボールなどがあたり、これらは全て一発勝負での動作となります!(例えばキャッチボールは同じ軌道で投げてても、少なからず軌道がその都度変化しています)レベルBのような、繰り返しの動作ではなく、環境に応じて一度きりでの行動が求められるレベルとなります。

D:行為のレベル

このレベルでは、先ほど述べたA~Cの3つのレベルを用いて連続した動作による1つの行為を可能にする人間レベルの動作となり、更衣や調理動作などが挙げられます。例えばごみ捨てに関しては、ごみ箱からごみを出して袋を縛ってごみ置き場まで歩いていく、などの連続した動作が必要となります。つまり結果を予測し行為を連続させることによって成り立つもので、人間らしさをあらわす動作といえます。

いかがだったでしょうか?動作をこのように4段階に細分化することにより、今どのレベルにおいてアプローチが必要かを考えやすくなりませんか?

現在の傾向では、PTは特にレベルA、Bの筋緊張や基本動作を中心に行い、OTでは、レベルC、Dの動作や行為を中心に行うことが多いかと思います。それぞれが更に足りない箇所(例えばPTでは遂行機能を有する動作、OTでは更衣場面において筋緊張を調整できるような環境調整やハンドリング・介助など)にも意識してアプローチすることが重要なのではないかと思います。

本日も最後まで読んで頂きありがとうございました!

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