セラピスト向け

テーピング(テーピングの基礎)

本日は『テーピングの基礎』を解説したいと思います。

テーピング
『テーピングの基礎』

要点のまとめ

テーピングの基礎

・なぜテーピングを行うか:テーピングは筋肉や関節のアシスト、動きのサポート、患部の保護、不安を取り除く効果がある

・テーピングの目的:主に①ケガの再発防止②ケガの予防③動作のサポートを行う

・メインのテープを選ぶ:①ホワイト②EB③EBH④キネシオがあり、固定力の強さで選択する

・補助テープを用意する:①アンダーラップ②自着性バンテージ③バンテージがあり、皮膚のかぶれ防止・テーピングの仕上げ・ケガの応急処置に使用される

・補助具を用意する:①ハサミ②粘着スプレー③リムーバースプレーがあり、テーピングをする際には必須である

・テーピングをする時のコツ:テープを切る、テープを貼る、テープにしわを作らない、目的の関節位置にセットすることがポイント

さいごに

★彡

テーピングの基礎

■なぜテーピングを行うか?

スポーツにはケガや故障が付きもの。テーピングは、筋肉や関節のアシスト、動きのサポート、患部の保護に役立ちます。

不安を取り除く効果もあるため、勝負をかけたい大事な場面で思い切ったプレーをさせたい時にも使用します。

■テーピングの目的

テーピングの目的は主に、①ケガの再発防止 ②ケガの予防 ③動作のサポートがある

①ケガの再発防止:
一度ケガをした関節は、靭帯が伸びて不安定な状態であったり、周囲の筋も低下してケガが再発しやすい状態になっているため、テーピングで患部を保護・補強する必要がある。

②ケガの予防:
スポーツの種目によりケガをしやすい部位があるため、テープで補強することにより、競技中に起きやすいけがを未然に防ぐことができる。

③動作のサポート:
筋肉や靭帯・腱に沿ってテープを貼ることで、筋肉の収縮がサポートされ、その部分にかかる負担が軽減される。

ケガの再発防止には固定力の強いテープを使い、動作のサポートにはゆるめのテープを使うなど、目的に応じて最適なテープ・巻き方を選ぶことが大切です。

■メインのテープを選ぶ

テープは固定力の強さで選びます。固定力が強いほどケガの予防効果は高まりますが、そのぶん動作は制限されます。
①ホワイト
②EB
③EBH
④キネシオ

①非伸縮性テープ(通称:ホワイト)
・固定の強さ:強
・説明:伸び縮みせず、手でちぎれる。固定力が最も強い。関節の固定や保護に用いる。
・特徴:ケガ再発予防◎・ケガ予防〇

②伸縮テープ(通称:EB=エラスティックバンド)
・固定の強さ:中+
・説明:伸び縮みするテープ。手ではちぎれないためハサミを使う。引っ張り具合で固定力が調整できる。大きく動かす部位の保護に向く。
・特徴:ケガ再発予防〇・ケガ予防◎

③ソフト伸縮テープ(通称:EBH=エラスティックバンドハンディカット)
・固定の強さ:中
・説明:固定力がやや弱い。手でちぎれる伸縮テープ。柔軟性があるので、固定力と動きやすさを両立させたいときに使う。
・特徴:ケガ予防◎・動作サポート〇

④キネシオロジーテープ(通称:キネシオ)
・固定の強さ:弱
・説明:伸び縮みする、はく離紙付きのテープ。皮膚に貼ると疲労した筋群の収縮を助け、動作をサポートする。
・特徴:ケガ予防〇・動作サポート◎

テープは固定力の違いで使い分けます。固定力が高いほどケガの防止効果が高まりますが、そのぶん動作は制限されます。

■補助テープを用意する

補助テープは皮膚のかぶれ防止やテーピングの仕上げ、ケガの応急処置に使用される
①アンダーラップ
②自着性バンテージ
③バンテージ

①アンダーラップ
・説明:テーピングの下に巻き、肌がかぶれないよう保護する。テープ自体に粘着性はない。

②自着性バンテージ
・説明:包帯の一種で、テーピング全体の固定に最適。

③バンテージ
・説明:スポーツ用の包帯。ケガをしたときに患部を圧迫・固定するために用いる。

用意しておくと便利です。

■補助道具を用意する

テーピングの際に揃えておきたい補助道具。テーピング専用のはさみと2種類のスプレーは必須です。
①ハサミ
②粘着スプレー
③リムーバースプレー

①ハサミ:
肌を傷つけないために先が曲がったテーピング用のはさみ。

②粘着スプレー:
皮膚に吹きかけて、テープの粘着性を高める。アンダーラップを巻く前に使うと良い。

③リムーバースプレー:
テープをはがす時や、テーピング後に皮膚に残った粘着を除去しかぶれを防止する。

■テーピングをする時のコツ

・テープを切る
・テープを貼る
・テープにしわを作らない
・目的とする関節位置にする

テーピングのコツを知り、ケガの症状に合わせたテーピングを行いましょう。

・テープを切る:
テープをたるませないようにするのがコツ。
→親指と人差し指でテープを持ち一気に引っ張る。

・テープを貼る:
テーピングの基本は、目的とする関節位置の固定。
ギプスと違いテープを引く具合により固定力が変わるため、固定力を強くしたい場所は強く、痛みを出したくない場所は弱くするなどテープを強く引くポイントを意識することがコツ。

→テープを貼る時は、(始点を)押さえたり、しわができないように貼ります。

・テープにしわを作らない:
テープの効果を最大限に発揮するためにはしわを作らないことがコツ。
→しわがあると一転に張力が集まり痛みを伴います。

・目的とする関節位置にセットする:
関節位置を誘導することがコツ。
→例えば、足の内反捻挫のテーピングを行う場合、損傷した前距腓靭帯が引き延ばされないよう、距骨の離開や内反が起こらない関節位置へ誘導します。

ケガの症状に合わせて、様々なテーピング方法があります。患部の状態に合わせた巻き方を今後紹介していきます。

■さいごに

『テーピングの基礎』について解説しました。

・テーピングをすることで、スポーツを思いっきり楽しむことができます。

・テーピングをするためには準備するものがいくつかありますが、競技特性に応じて必要な分用意すると良いです。

・テーピングの目的は主に関節の固定と、筋肉のサポートです。テーピングのコツが基本として何度も練習をしてみましょう。

・ケガの症状に合わせた様々なテーピング方法を今後紹介をしていきたいと思います。

次回は、『内反捻挫後の足関節固定』を解説していきます。

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