セラピスト向け

SLR制限に対する半膜様筋のリリーステクニック

はじめに

こんにちは、taiです。

本日は、SLR時の制限になりうる半膜様筋のリリーステクニックについて、説明していきたいと思います。

内容

皆さんは、関節可動域訓練時によくSLRに対してストレッチを実施するかと思います。その際、しっかりと可動域を改善することができていますか?

個人的には、新人の頃はIDストレッチやハムストリングスの等尺性収縮を用いたリラクゼーションを実施していました。しかし、改善されるケースもありましたが、中々効果として十分ではないと個人的に感じていました。

色々勉強していく中で、私自身はダイレクトストレッチを知り効果が激変したので、今回はそちらを用いて説明していきたいと思います。

ダイレクトストレッチの方法は、とてもシンプルです。伸張させたい筋肉を把持し、把持した筋を直行するようにストレッチを加えるというものです。

今回は、SLR時の制限因子として半膜様筋を実施します。半膜様筋は他の半腱様筋や大腿二頭筋に比べ、筋実質部が多い為、硬くなりやすい性質があります。

半膜様筋 ※visible bodyより引用

①まずはSLRで評価しましょう。この時に抵抗感が膝窩部であるのかそれとも違う箇所なのかを聴取しておくとダイレクトストレッチ後に変化があったのかも確認できます。

②仕方は図のように、大腿後面を二等分した内側が半膜様筋となる為、内側側の半膜様筋を把持し、

③後は先ほど述べたように筋に直行するようにダイレクトにストレッチを加えていきます。図のように大腿骨に対して滑らせるように行うのがコツです。座骨付近の近位部や遠位部で硬い箇所が異なるので触診しながら実施していきましょう。また把持した筋をストレッチするため、私の左足で大腿部が動かないようにロックさせているのもポイントです!!

④また、鵞足部は腱が集合し滑走障害が生じやすい為、腱を滑らせるように実施してみて下さい。30秒くらいを目安に実施すると良いと思います。

⑤最後に再評価を行い変化しているのかを確認しましょう。変化していれば成功です。また、以前硬かった箇所が緩み違う箇所に抵抗感を感じたり訴えがあった場合は、次はその部位に同様に実施していきましょう。また、半膜様筋は膝の伸展制限にも関与していますので膝伸展制限がある場合にも有効です!

実施する際の留意点として、指だけで行ってしまうと圧が集中し疼痛を誘発したり、しっかりと筋が伸張されない可能性がある為、筋を把持したら腕や体全体で動かす様に行うと効果的に伸張できると思います。

tai
今回、ご紹介した内容は以下のYouTubeにても説明しています。実際の仕方は動画の方がわかりやすいと思うので是非、ご確認いただければ幸いです。

SLR制限に対する半膜様筋のリリーステクニック - YouTube

まとめ

いかがだったでしょうか?今回は、SLR時の制限因子となりやすい半膜様筋のリリース方法をお伝えしました。SLRの制限には、その他のハムストリングスや神経の滑走性など様々な因子が問題となり得ますので、SLR時の抵抗感や患者さんの訴え等も考慮することも大切です。また、ダイレクトストレッチは筋の走行がイメージできていないと効果的に行えないので、どのように走行しているのかは確認しておくと良いと思います。更に、他の部位でも実施していきますので楽しみにしていて下さい。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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